[インクライン・プッシュアップ] (傾斜腕立て)の実践方法を、実際に1ヶ月間やってみた感想を基に解説していきます。
ここでの [インクライン・プッシュアップ]とは、ポール・ウェイド氏が提唱する『プリズナートレーニング』でのプッシュアップ(腕立て)STEP2のことです。
圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ・プリズナートレーニング。鎧のような胸、鋼の肩を作る腕立ての2nd・ステップが、ここから始まります。
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[インクライン・プッシュアップ]とは
傾けて「incline」の「pushup」腕立て伏せ、という意味です。傾斜した状態(45度前後)で腕立てをするトレーニングです。
開発していきたい対象部位は体幹周辺にある”押す力”のネットワークです。それは筋肉や腱、関節の連携性を促進させることです。
つまり「上半身の強さを開発するトレーニング」であることがポイントです。
[インクライン・プッシュアップ]の意義
まずは、その目的を理解しましょう。
STEP1を継承する
傾斜する角度を広くとると(つまり、腰よりも高さのあるテーブルで行う)、負荷を軽くできるのでリハビリにもなります。肘、手首、肩(ローテーターカフ)の部位を適度に刺激して、血流を促進して調子を整え、徐々に強くしていきます。
筋力を少しづつ取り戻し、連携している腱・関節を強くしていきます。
フル・プッシュアップへの前哨戦
傾斜角度を45度にする意味。それはプッシュアップをする筋肉を、徐々に養っていくちょうどよい負荷を与えることになります。特に連携している腱・関節などは筋肉と違って、適応させるのに時間がかかるのです。
適宜な負荷で、時間をかけて耐久性を養っていきましょう。
[インクライン・プッシュアップ]効果的なやり方
[インクライン・プッシュアップ] スタートポジション |
インクライン・プッシュアップの手順
- 《スタートポジション》
- 腰の高さまであるテーブルや椅子を用意する。
- 足を揃え、起立の姿勢で全身を真っ直ぐに立つ。
- 腕を肩幅に広げて伸ばし、体を傾けてテーブルに手をつく。
- 体の傾斜は45度ぐらいにする。
- 《フィニッシュポジション》
- 2秒かけて、肩と肘を曲げて腕立てをする。
- 体幹がテーブルに優しく触れるところで静止。
- 1秒停止する。
[インクライン・プッシュアップ] フィニッシュポジション |
大切なポイント
踵から股関節、背骨までを直立させて柱にする。肩と腕の筋肉はもちろん、肩甲骨を動かすことも意識する。勘違いしたやり方
- 足を広げて立つ。
- 腰を引く。
- 腕力だけで腕立てをする。
- 自重を意識しない。
- ポンポンと反動をつけて壁を押し返す。
正しいやり方
- 両足は揃えてくっつけること。広げない。
- 踵・股関節・背骨で柱を作り、直立させる。
- 身体という電信柱を傾けていく感覚。
- 肩甲骨を動かすことを意識しながら、腕を曲げていき、自重を手のひらで感じる。
- 逆に、手のひらで自重を感じながら体を押し上げる。
- あくまでも「押すトレーニング」であること。
- スロートレーニングの要領を意識すること。
- レップス毎に正しいフォームが出来ているのかを絶えずチェックする。
トレーニングの進め方
下記が個々人のレベルに合わせた標準となる指標です。- 初心者の標準:10レップス x 1セット
- 中級者の標準:20レップス x 2セット
- 上級者の標準:40レップス x 3セット
正しいフォームで確信ができた後、上の階級へと進めていきましょう。
1ヶ月間を目安に、週単位でレベルアップしていくのが良いようです。
実際に1ヶ月間トレーニングをしてみた感想
これは個人的な[インクライン・プッシュアップ] の実体験です。
1ヶ月間、STEP2の [インクライン・プッシュアップ]をやってみました。
実際には1ヶ月では40レップスに到達しなかった・・
トレーニング・メニューとして始めたのは、10レップスから始めて、週単位で10レップスを追加していく形で、4週目で40レップスを1セットできるようにするプランでした。ですが、やってみるとなかなか上達しません。腕力がないのでしょうか。。
『20レップスを2セット』とする中級者メニューを繰り返すことに変更しました。
20レップスでも、まだまだキツイんですよねー(恥)。。
実は左肘を故障しています
今更ですが、学生時代に左肘を故障していて、まともな腕立て伏せを避けているという、体の状態だったりします。左肘を深く曲げると、曲げる角度にもよるのですが、肘の故障個所が痛むので、浅く曲げる運動しかしないようにしてきました。
今回の [インクライン・プッシュアップ]のトレーニングを進めていくにつれ、肘が痛み始めたので、体幹をテーブルに接触させるまで肘を曲げることに抵抗ができたのです。
変更スタイルで頑張ろうと思います
私に見たいに肘に故障を抱えている人は、少しフォームに変更を加えて、とりあえずは『継続させる』方向性求めてた方がいいかもしれませんね。今のところは『体幹とテーブルの距離を出来る限り近づける』程度で鍛えていこうかと考えています。
まとめ:ゆっくり進めましょう
やってみるとわかるのですが、STEP1の[ウォール・プッシュアップ]よりもキツく、二の腕(上腕三頭筋)に負荷がかかってくるトレーニングです。しっかり自重をかけて行えば、かなりの効果が期待できそうです。
あせらずに、『上半身の総合的な鍛錬』の意味を持たせて、1レップスづつ進めていけばよいのだと思います。