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[ジャックナイフ・スクワット] の実践方法を、実際に1ヶ月間やってみた感想を基に解説していきます。
ここでの [ジャックナイフ・スクワット]とは、ポール・ウェイド氏が提唱する『プリンズンナートレーニング』でのスクワットSTEP2のことです。
[ジャックナイフ・スクワット]の効能。それはスクワットに不可欠なバランス感覚とアキレス腱の柔軟性をもたらします。
『下半身にある3つの関節、股関節、膝、足首をともに進化させる』
その初段階です。
圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ・プリズナートレーニングのスクワット・メニューを突き進めると、究極のワンレッグ・スクワットに至ります。
[ジャックナイフ・スクワット]とは
折り畳み式の小形ナイフ「jackknife」のような形からスタートする「squat」スクワット、という意味です。
体の上半分を前方に傾けるので、フル・スクワットに対して半分程度に負荷が軽減されます。本格的なスクワットへと向かう前に、筋肉や腱の強さを形成する第一段階のトレーニングです。
[ジャックナイフ・スクワット]の意義
まずは、その目的を理解しましょう。
スクワットのStep 2に位置する[ジャックナイフ・スクワット]の目的は、スクワット・シリーズの後半で必要となってくる、『下半身の筋肉や腱の強さを鍛える』ことです。
開発していきたい対象部位は下半身のネットワーク系統です。特に下半身の3つの関節、足首、膝、股関節の連携的な動きを意識させることです。
体幹を前に傾けることで、下半身にかかる負荷を半分にできます。また、腕の力も同時に使うことで、下半身の筋肉を段階的に鍛えることができる初心者にやさしいスクワットです。
[ジャックナイフ・スクワット]効果的なやり方
↑ これは『プリンズンナートレーニング』の[ジャックナイフ・スクワット]であると思う。
ジャックナイフ・スクワットの手順
- 《スタートポジション》
- 膝と同じ高さのテーブルや台の前に立つ。
- 足は肩幅か、少し広げて立つ。
- 脚はまっすぐに保つ。
- 体幹をまっすぐにしたまま股関節を曲げてテーブルに手をつく。
- 脚と体幹を90度にする。
- 身体を少し前に傾けて、体重の一部を手で支えるようにする。
- 《フィニッシュポジション》
- 2秒かけて、息を吐きながら、体幹を水平に保つように、膝を曲げて体幹を落としていく。
- 後半は足首と股関節を曲げて、ハムストリング(太もも)がふくらはぎに付くまでしゃがむ。
- 1秒停止する。
その後、呼吸を整え、また(2秒)かけて息を吐きながら、元のスタートポジションに戻す。
大切なポイント
スタートポジションでは体幹と脚の角度を90度にする。
ボトム・ポジションの途中までは、体幹を水平に保つ。
しっかりとしゃがむ。
勘違いしたやり方
- 背中を丸める。
- スタートポジションで膝をしっかり伸ばさない。
- かかとが浮く。
- お尻を突きだして、後方に体重を移動させる。
- スピードをつけてやる。
↑ これは『プリンズンナートレーニング』の[ジャックナイフ・スクワット]ではないと思う。
正しいやり方
- しっかりとしゃがむ。
- スネの筋・足首・股関節を意識する。
- 自重を脚で受け止めながら立ち上がる。
- 体幹を水平に戻す意識で立ち上がる。
- 腕に体重が移動するように戻す。
- 自重を感じるスクワットになっているかどうか意識する。
- キツイ場合は、腕の力を補助的に使う。
トレーニングの進め方
下記が個々人のレベルに合わせた標準となる指標です。
- 初心者の標準:10レップス x 1セット
- 中級者の標準:20レップス x 2セット
- 上級者の標準:40レップス x 3セット
正しいフォームで確信ができた後、上の階級へと進めていきましょう。
1ヶ月間を目安に、週単位でレベルアップしていくのが良いようです。
実際に1ヶ月間トレーニングをしてみた感想
これは個人的な[ジャックナイフ・スクワット] の実体験です。
1ヶ月間、STEP2の [ジャックナイフ・スクワット]をやってみました。
初心者の10レップスから始めて、20レップスー>40レップスを1セットのみこなすというトレーニング・メニューです。
で、このBIG6のSTEP2のトレーニングの中で、最もフォームが理解しづらかったのがこの[ジャックナイフ・スクワット]でした。
正しいフォームが理解できない
フィニッシング・ポジションの写真を見ただけでは、どうしゃがむのか理解できませんでした。初めは普通にしゃがんだだけで、どこが筋トレなのか分からないんです。自重を感じて立ち上がっていないので、筋トレの感じがしない。体幹を水平に保つようにと心がけると、お尻を後方に突き出しながら腰を落としていく感じとなって、そうなると体重が足の後方に移動していく。
ユーチューブ動画を参考にしてみても、いろんなフォームの人たちがいる。ポール・ウェイド氏の指し示す[ジャックナイフ・スクワット]がどれなのか?わからないんです。
読み込んで実践して理解できたフォーム
正直、最初の三週間はいろんなフォームを試行錯誤しながらのトレーニングでした。トレーニングすらなっていないんじゃないかな(笑)。テキストをよく読み込んだところ、ふと府に落ちるフォームへと導かれました。これが正解かどうかは分かりませんが、自分なりの回答ができました。
ポイント1:しゃがみこむという脚の駆動系の連携を柔軟にするトレーニングであるということ
[ジャックナイフ・スクワット]は”太ももに効く”を意識したとたん違う方向にいってしまいます。このトレーニングはあくまでも脚の柔軟性・バランス感覚を養うためのものなのです。
- 体幹を水平に保ったまま、体幹を下降させていく、それにはまず、しっかりと伸ばした脚の膝を曲げを意識して下降させていきます。
- 次の意識ポイントは、足裏全体で体重を感じながら、足首の曲げとスネの腱を注目してお尻を落とす動作(つまり体幹が水平から移行する)に入ります。
- 次の意識ポイントは股関節です。股関節の曲げを意識しつつ、ハムストリングとふくらはぎを付けるようにしっかりとしゃがみこみます。
ポイント2:腕の力も使うということ
つまり、前傾に体重が一部のっている状態、というのが肝なのです。立っている、まさにその下にしゃがんでいこうという動作です。
上半身を腕で支えたままで、膝を曲げ、足首を曲げ、股関節を曲げて、その場所にしゃがみこむのです。これがフル・スクワットで必要となってくるバランス感覚を養う重要な要素なのです。
↑ これは『プリンズンナートレーニング』の[ジャックナイフ・スクワット]であると思う。
まとめ:簡単だと思ったらフォームを疑おう
この[ジャックナイフ・スクワット]が簡単すぎてワケわからん、という人はまずフォームの確認をしましょう。[ショルダースタンド・スクワット]に引き続いて、フル・スクワットへの正しいフォーム形成のトレーニングです。
筋肉の強さよりも、腱や3つの関節、足首・膝・股関節、の耐性を強めていくのが[ジャックナイフ・スクワット]の大切な要素のようです。